おみこしの窓 〜バンドのあれこれ〜

音楽、バンドに関する様々なアレコレを書いています

仁義なきお布団との闘い

朝、けたたましく鳴り響くアラームの音で目が醒める。微睡みの中、腕を伸ばして傍に置いてあるiPhoneを手に取り、アラームを止めた。時刻は丁度、朝の7時を指していた。

 

夢を見ていた気がする。その余韻がまだ瞼の裏辺りに残っている様に感じるが、一体何の夢を見ていたのかは全く思い出せない。夢と現実の境目を、うつらうつらと漂う平日の朝。布団からはみ出ている腕が少し寒い事が、私に秋の終わりを意識させた。

 

そろそろ起きなくては。

 

そう思いながら体を起こそうとして、ある異変に気がつく。体が起き上がらないのだ。

 

金縛りではない。意識はまだ朦朧としているが、腕や足は動かすことができる。しかし、まったく布団から起き上がる事が出来ない。なんだこれは?不思議に思いながら私は布団に腕や足を絡ませる。

 

お布団「目が覚めた様だね」

 

耳元でお布団が囁く。

 

私「き、、、貴様はお布団、、!俺に何をした!」

 

お布団「私は何もしていないよ??ただ、きみの体を暖かく優しく包み込んでいるだけさ。」

 

私「なんだと、、、!何だ、、、何なんなんだこの居心地の良さは!!」

 

お布団「くくく、、、起き上がらなくて良いのかね?そろそろ起きなくては仕事に行く時間に間に合わなくなるぞ?」

 

私「くそ!くそ!!離せ!離してくれ!」

 

まるで突然、地球の重力が10倍になってしまったかの様に、私はお布団から起き上がる事が出来ない。布団の中でジタバタと手足を動かし、必死に起き上がるキッカケを探すが、少しずつ私の体はお布団に包み込まれていってしまう。

 

お布団「くくく、、、ハーッハッハッ!手も足も出ないとはこの事だなぁ!!」

 

悔しいがお布団の言う通りだった。もはや私の四肢はすっぽりとお布団に包み込まれてしまったおり、文字通りお布団から手も足も出す事が出来ない。

 

私「ぐぬぬぬ。」

 

お布団「くくく、、、。あと五分だけ、、、あと五分だけさぁ。」

 

私「や、、、やめろ、、ま、、、瞼が、、、瞼が言う事をきかなくなる、、、」

 

心地良いお布団に包まれ、あと五分だけと言う甘美な囁きに少しずつ私の瞼が閉じようとしていく。このままなす術もなく二度寝してしまいそうになったその時、部屋の入り口がバタンと音を立てて開いた。

 

まてーーーい!!

 

お布団「き、、、貴様らは!!」

 

レッド「朝ごはんレッド!」

 

ブルー「お着替えブルー!」

 

イエロー「洗濯イエロー!」

 

ピンク「ひげ剃りピンク!」

 

ブラック「お手洗いブラック」

 

「5人揃って!朝やらなければいけない事レンジャーー!」

 

お布団「現れたな!朝やらなければいけない事レンジャー!!」

 

レッド「おのれお布団め!!早くその人を離すんだ!!」

 

私「来てくれたのか!!朝やらなければならない事レンジャー!!ありがとう、、、ありがとう!!」

 

感謝...圧倒的感謝。

 

そう、、、私には朝起きてやらなければならない事がある。危うくお布団にされるがままになりそうになっていた私の瞼が少しずつ開いていった。

 

レッド「さぁ!早く起きて朝ごはんを食べるんだ!」

 

レッドが叫ぶ。私は全身全霊の力を込めながらうおおおと叫び声をあげ、少しずつお布団から起き上がろうとした。

 

お布団「朝ごはんは最悪、食べなくても良いんじゃないかな?」

 

私「え、、、?うーん、、、たしかに。そうだね。」

 

私はパタンと倒れこみ、再び布団に深く潜る。

 

レッド「ぐああァァァァァ!!」ドカーン!(爆散)

 

レンジャー各位「レッドおおおおお!」

 

イエロー「よくもレッドを!!さぁ早く起きて洗濯機を回さないと間に合わなくなるぞ!!」

 

イエローが叫ぶ。私は全身全霊の力を込めながらうおおおと叫び声をあげ、少しずつお布団から起き上がろうとした。

 

お布団「洗濯は帰ってきてからでも良いんじゃないかな?」

私「え、、、?うーん、、、たしかに。そうだね。」



私はパタンと倒れこみ、再び布団に深く潜る。

イエロー「ぐああァァァァァ!!」ドカーン!(爆散)

レンジャー各位「イエローおおおおお!」

 

ブラック「レッドとイエローの仇は俺がうつ!!さぁ早く起きてお手洗いをすませるんだ!!」

 

私「いま別にしたくないな。」

 

ブラック「ぐああァァァァァ!!」ドカーン!(爆散)

 

レンジャー各位「ブラックうううう!」

 

お布団「くくく、、、ワーッハッハッハッ!!どうした朝やらなければならない事レンジャー!!このままではコイツは安らかに二度寝してしまうぞ!!」

 

お布団の高笑いが響く。そんな声さえもすでに遠く、私は閉じていく瞼に抗う事も出来ない。お着替えブルーとひげ剃りピンクが懸命に叫ぶ。

 

ピンク「ひげ剃りしないなんて社会人失格よ!」

 

ブルー「お前は半袖短パンで仕事に行くつもりかぁぁぁぁ!!」

 

ピンクとブルーに鼓舞され、私は全身全霊の力を込めながらうおおおと叫び声をあげた。少しずつお布団から起き上がろうとする。

 

立て。立ち上がれ。私は自分の体に激しく鞭を打つ。お布団は少しずつ持ち上がり、ついに私は上半身の自由を取り戻す。あとは起き上がるだけ。「見事だ...」とお布団が呟く。「いけええええ!!」とレンジャーが叫ぶ。もはや起き上がるのは時間の問題かと思われたその時、お布団が一言だけ私に囁いた。

 

お布団「ひげ剃り1分、着替えを5分で済ませるなら後30分は寝てられるよね。」

 

私「え、、、?うーん、、、たしかに。そうだね。」


私はパタンと倒れこみ、再び布団に深く潜り込んだ。遠くでひげ剃りピンクとお着替えブルーが爆散する音が聞こえた様な気がした。正義が勝つとは限らない。お布団が必ず勝つ。お布団には敵わない。悪いのは意志の弱い私ではなくて、いつだって心地よく私を包み込んでしまうお布団なのだろう。毎朝繰り返される仁義なきお布団との戦い。人知れず、私は今日もお布団と戦っている。

 

宣伝コーナー

バンド「THE オミコシーズ」が新曲「昼からBeer」をリリースしました。

 

カントリー調の軽快な音楽に乗せてひたすら昼からビールが飲みたいって気持ちを歌に乗せています。サビのウォーキングベースかっこいいね。バンジョーとかもはいってるし、カントリーしてるよ。そしてヤジがうるさいw

 

↓↓こちらから!↓↓

昼からBeer / THEオミコシーズ - YouTube

 

オミコシーズ(omikoshi_s)のEggsページ|インディーズバンド音楽配信サイトEggs

 

あービール飲みたい!