おみこしの窓 〜バンドのあれこれ〜

音楽、バンドに関する様々なアレコレを書いています

SUBWAYの野菜全力DAYに行ってきた

何気に前から楽しみにしていたSUBWAYの「野菜全力DAY」に行ってきた。何とわざわざこの為だけに、私は有給も取ってきた。SUBWAYの本気に、私も本気で答えなければならないからだ。

 

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「野菜多めで、あとお任せで」

これが私のSUBWAYでの合言葉だ。若い奴らはやれ「エビアボカドハニーオーツトースト野菜マシマシオリーブ抜き」的な呪文を使ったりするが、全くもって洒落臭い。

 

「野菜多めで、あとお任せで」

注文はこれで充分だ。これは私のSUBWAYに対する挑戦でもある。キミに任せるから、この店で出せる最高のサンドウィッチを作ってくれ。そう私は言っているのだ。ただやっぱり野菜は多めに限る。ここだけは譲れない。

 

するとどうだろう。この注文にすると店員の腕が、そのまま如実にサンドウィッチに現れる。野菜多めが故に、サンドウィッチとしてバランスが取れない状態にまで盛ってしまうのは、やはりまだまだだと言わざるを得ない。ドレッシングをかけ過ぎるのも、新人にありがちなミスだ。

 

熟練の店員となれば、その腕前は一級品だ。彼等は確実に今この瞬間、最も美味しい組み合わせを迷わず選択してくる。プロの技にかかればSUBWAYサンドは芸術の域に達する。同じエビアボカドサンドでも、仕上がりは雲泥の差だ。

 

せっかくなので私は一番近所のSUBWAYではなく、わざわざ何駅か離れた店舗にまで足を伸ばした。そう私には、贔屓にしている店員さんがいるのだ。

 

初めて彼の作るエビアボカドサンドを食べた時、私はあまりの美味しさに頬っぺたを落とした。落とした頬っぺたを拾い、付け直すが結局またサンドウィッチを食べたら落ちてしまったので、仕方なく頬っぺたを落としたまま食べた。そのくらい美味かった。

 

それからと言うもの、私はなるべくSUBWAYに行く時はその店舗を利用している。別に話しかけたりなんてしない。野菜多めで、あとお任せで。私と彼との間に、これ以外の言葉は必要ない。彼はいつだって最高のサンドウィッチを提供してくれる。信頼の証だ。

 

しかし大きな誤算があった。野菜全力DAYにSUBWAYに押し寄せたのは私だけではなかった。すごく混んでいる。わざわざお昼時を外してきたのに、何と言う事だろう。何してるんだ?平日だぞ?仕事しろ!と言いたかった。

 

もうこうなっては仕方がない。こんな日に彼を指名する訳にもいかないので普通に並ぶ。結局、贔屓の店員とは別の人が応対してくれた。

辿々しい手付きに硬い笑顔、私を担当する店員は間違いなく新人だった。

 

「野菜多めで、あとお任せで」

しかし私は決して手を抜いたりはしない。この注文の仕方を曲げない事はもはやポリシーだ。

 

私の真剣さが伝わったのか、新人の顔にも一瞬緊張の色が滲む。さぁ。出してみろ!キミの全力を!

 

新人は慎重にパンを選び、野菜に目を走らせる。トーストせずにアボカドを塗り込もうとした時には一瞬冷や汗をかいたが、思いとどまってパンをトーストしてくれた。

 

パンの上に慎重に野菜を盛り付け、ドレッシングをかける。その手付きはやはり辿々しいが、彼の目は真剣そのものだった。

 

こう若い人の熱心な仕事ぶりを見ていると、自分にもこんな頃があったなと思い出す。直向きに仕事に向き合い、脇目を振らずに手を動かす。新人の仕事ぶりに、昔の自分の姿が重なる。

 

いつの間にか私は仕事にも慣れ、熱心さを失ってしまった様にも感じる。それは決して悪いことではなく、落ち着いて周りを見て仕事が出来る礎になってはいるが、全力を出しているかと言われれば答えはNoだ。

 

それは全力で仕事をする事を美徳としたがる日本人の感性からは外れるが、全力で仕事をしている内はまだまだだと言う私なりの持論がある。

 

新人も一生懸命なだけでは、全力を出し切るだけでは、この厳しいSUBWAY界を生きていけない。私にとってはキミの作るサンドウィッチが全てなんだ。プロセスは関係ない。

 

結局、新人の出したサンドウィッチは、ギリギリ赤点じゃない位の出来栄えだった。これは別に意地悪で言ってる訳じゃなくて、彼は多分これから先にどんどん成長する。その伸びしろを考えれば、今日はやっぱりギリギリ赤点じゃないくらいだ。

 

野菜が全力過ぎて全くサンドされてないし、もうパンの上に野菜が乗ってるのか、野菜の上にパンが乗ってるのかよく分からない状態だったけど美味しかった。頑張って作ってくれたと感じられる一品だった。

 

ご馳走様でした。店を出る際、新人に会釈して言うと彼はニカリと笑顔を向けて来た。少し、固さも抜けた様だった。